「萌えの研究」 大泉実成
いわゆるオタク研究本にはいつも惹かれる。
この本で引用されている「動物化するポストモダン」「戦闘美少女の精神分析」も読んでいる。
こういう系統の本は読まずにいられないらしい。
序章で語られる「萌え」に関する議論は興味深かった。
特にはてなダイアリーでの「萌え」の
以下の定義についての説明は納得した。
「主に幼女や美少女などといった、かわいらしいもの、いじらしいものを目にしたとき、脊髄反射のような感覚で起こる、生理的で原始的な感覚。魅了され、激しく心が動くこと。」
「萌え」とは快楽を伴う衝動であり、現代人にとって「萌え」ることは生理的な反応であるということだ。
作品を次々と体験しくことで「萌え」の実態を描いていこうというルポの方針は面白かった。
特に出版社の地下室で美少女ゲームを次々と攻略していく様子は、「NHKにようこそ」の主人公を彷彿とさせた。